両親への挨拶という大きな関門


美穂さんとの別れ、そして彩ちゃんへのプロポーズっていう激動の一日を終えてからというもの、僕と彩ちゃんの関係はとっても順調。
婚活パーティーではカップルにはなれなかった二人なのにネ。
人生不思議なものです。
僕がどうしても仕事が遅くなっちゃう日以外は、ほとんど毎日のように会ってた。
外で会うこともあれば、僕が彩ちゃんの部屋に行くこともあるし、彩ちゃんが僕の部屋に来ることも…。
そろそろ具体的なことも決めなきゃなって感じなんだけど、その前にとってもとっても大きな仕事が…。
それは彩ちゃんの両親へのご挨拶。
もう彩ちゃんからは電話で「結婚したい人がいるから近いうちに一緒に行く」ってことは伝えてあるんだけどね。
やっぱり、って言うか当然のことなんだけど、僕が初婚じゃないってことや、13も年が離れてるってことが少し気になってるらしい…。
特にお父さんが…。
彩ちゃんは長女で、22歳の時の子供だって話だから両親は今53歳。
つまり僕と9つしか違わないってこと。
そりゃね、大事な娘を自分と年が近いような男にやりたくないよね…。
お父さん、お気持ちは良く分かります…。
そのことを彩ちゃんに話すと「気にすることないよ。きっと若けりゃ若いで心配するんだろうし、誰に対しても面白い顔はしないだろうから。気にしない気にしない!」って感じ。
それでも最近は「年の差婚」ってのが良くある話になってきてるのは自分にとっては追い風かな…、と自分を慰める…。
いよいよ彼女の実家へ。
会社の命運がかかってるっていうプレゼンでもしたことのないような緊張感で身体が震えたから情けないですね…。
何となくテレビドラマで出てくるような「頑固親父」をイメージしてたんだよね。
着物着て、髭生やして、腕組みして…みたいな感じ。
ところが、現実にはとっても気さくな感じの人で一安心。
少しずつ打ち解けることができ、晩御飯を食べている時は「こんな子どもみたいな娘でホントにいいんですかぁ?」と言ってくる始末。
年も近いので「お父さん」って言うよりは「アニキ」って感じかな。
帰る時には「娘のことをよろしくお願いします」と深々と頭を下げられちゃって、もう恐縮しっぱなしでしたよ。
何とかかんとか大きな関門をクリアして一安心です。