初めてのケンカ??


彩ちゃんの両親への挨拶っていう一大イベントも無事に終了してホッと一安心。
婚活パーティーでの出会いから、色んなことがあったけど、ようやくここまでたどり着いたって感じ。
次は結婚式をどうするかってことが大きな問題だった。
個人的には二度目の結婚なので、できれば派手は挙式や披露宴はやりたくないなぁ…って思ってました。
全く何も無しなら一番って感じ。
でも、彩ちゃんにしてみれば初めてのことだし、当然一生に一度のことになるだろうから、ウェディングドレスを着たいだろうなって思っていました。
ところが彩ちゃんの方から「結婚式なんて面倒だからしないでおこうね」と言ってきた。
「えっ、ちゃんと式を挙げようよ。」
「でも、面倒だし、式や披露宴にお金かけるんだったら新婚旅行にお金かけた方がいいじゃん。」
「お父さんやお母さんは彩ちゃんの花嫁姿見たいんじゃないかな。」
「大丈夫。そんなことないよ。」
「でも…。」
彩ちゃんと出会ってから、言い争いやケンカをしたことなんて一度もなかったんだよね。
今回は初めてのケンカ??って感かな。
僕的には「式も披露宴もしない」って言ってくれるのは超ラッキーだし、本当に彩ちゃんがそれでいいのならなんにも無しで結婚してもいいって思ってたんだけど…。
でも実は彩ちゃんのお父さんにね…。
彼女の実家に行った時、お父さんと二人で飲む時間が少しだけあったんだけど、その時に「挙式や披露宴」とかの話しもしてたんだよね。
僕は正直に「二度目」ってこともあるから、質素にいきたいと考えてるってことを話したら、お父さんも「私も花嫁の父って立場でそういうのに出るのは避けたいんだよね」と笑って言っていた。
でも「うちの女房のために、何とか簡単でもいいから式と披露宴をしてくれないだろうか」と頭を下げられたんだ。
実は彩ちゃんの両親は「駆け落ち」とまではいかないけれど、親に反対されて結婚したから式も披露宴もしていないらしい。
彩ちゃん以外の子どもは男の子が2人。
だから「せめて娘のウェディングドレス姿だけは女房に見せてやりたい」って思ってるらしい。
僕はその時「わかりました。必ず約束します」と言った。
だから彩ちゃんが何と言っても、絶対にちゃんと式と披露宴をするんだって心に決めてたんです。
これは後からわかったことだけど、彩ちゃんも本当はウェディングドレスを着たかったみたいです。
でも、僕の気持ちを察して「しなくていいよ」って言ってくれてたみたい。
そんな優しさも彩ちゃんの可愛いところです。