とりあえずお茶でも

3度目の婚活パーティーを無事終えて、見事カップルが成立した彼女との初デートとなった僕はかなり浮足立ってたかな。人生初に近い浮かれモードって感じ。喫茶店に入り、僕も彼女もコーヒーを注文した。

「僕の番号を1番に書いてくれてありがとうございました」
迷ったんですけどね。でも、これで書かないと恨まれそうな気がしたんで…。」と言って、彼女は舌を出して笑った。冗談で言っているのは分かっているんだけど、「えっ、僕ってそんなヤバそうな人間に見えました?」とついつい聞いてしまう…。「はい。帰りに待伏せとかされたら怖いんで…。」そう言って、また舌を出す。困惑してる僕の顔を見て、これ以上からかうのもかわいそうになったからか

冗談ですよ。冗談。私ももっと話がしてみたいって思ったし、自分の気持ちに正直に番号を書きました。

今度は真面目な顔だった。「本当に?」と僕が聞くと、「本当です」という答え。

フリータイムが終わる時に私のところに来た時は、あまりにもスゴイ勢いだったんでチョット引いちゃいましたけど、真剣なんだなってことはちゃんと伝わりましたよ。
「そんなにスゴイ勢いでした?」
「はい。ホントにチョットだけ怖かったです。」
「いやぁ、何だか今思い出しても恥ずかしいくらいなんですけど…、でも、どうしてももっと色々話がしたいって思ったんですよね。」
「ありがとうございます。そんな風に思ってくれてとっても嬉しいです。それに、私も本当にもっとお話したいって思ったんですよ。」
「ありがとうございます。まあ、あまり堅苦しく考えずに色々お話しましょう。」
「そうですね。あんまり先のことばっかり考えすぎちゃうのもよくないですもんね。」

それからは今日のパーティーの話しをしたり、これまでの婚活パーティーの体験談を話したりして時間が過ぎていった。僕が前回全然タイプじゃない人に猛烈アタックされたのと同じように、彼女も前回「生理的に受け付けない」ってタイプの男に猛烈アタックを受けたと聞いて大笑いしたりしていた。