運命の結果発表

初めての婚活パーティーでは、ワケも分からないまま時間が過ぎて、気が付けばカップルが成立していた。2度目はカップル成立が当たり前と思っていたのに、見事玉砕。そして迎えた3度目の結果発表。今回ほど祈る思いで迎えたことはない。

彼女の「考えておきますネ」と言った笑顔を思い出していた。冷静に考えれば、かなりキモイ行動だったかもしれないけれど、僕にとっては真剣そのものだった。彼女がそれをどう受け止めたかは分からないけどね…。いよいよ結果発表となり、数組のカップル成立で拍手が沸いた。そして司会者の「続いてのカップル成立は…」という言葉の後、出てきた数字は僕と彼女の番号だった。
思わず「やった!」と叫び立ちあがってガッツポーズをしてしまったんだけど、周囲の失笑で我に帰り下を向いて恥ずかしさをこらえてた…。

でも、心の中では「やったー!」と何度も叫んで、ガッツポーズを繰り返してたんだよね。恥ずかしかったけど、嬉しさの方が上回ってたんだもん。いつものように、男性が先に退出してカップルが成立した人は女性が出てくるのを待つという流れ。僕は廊下に出て彼女が出てくるのをワクワクしながら待っていた。ほんの数分だったんだろうけど、待ってる時間がもの凄く長く感じたね。そして彼女が部屋から出てきて僕を探す様子。

僕は彼女の名前を呼んで駆け寄ると「ありがとうございました」と言ってくれた。僕がキョトンとしていると、「発表の時、立ちあがって喜んでくれたのがなんだかとっても嬉しかったんです」と言って笑った。「あははっ。恥ずかしいですよね。我ながらアホなことをしちゃったって後悔してます」と言って頭をかいた。

「今日はこの後時間はありますか?」
はい。大丈夫ですよ。
「じゃあ、とりあえずまだ時間も早いんでどこかでお茶でも…。」
そうですね。色んな人とおしゃべりしてチョット疲れちゃったから少しゆっくり座って落ち着きたいですね。

会場を出て、歩きながら「どこに行こうか?」と考えたが、まずは近くの喫茶店で落ち着こうってことになった。