とりあえずメアド交換

アドレス交換してもらってもいいですか?」という思いがけない言葉。婚活パーティーカップル成立しなかった二人に偶然訪れたデートの時間。そろそろお店を出ようという話しになった時に彼女が言ってくれた言葉だった。「もちろんOKですよ」と言ってお互いのアドレスや電話番号を赤外線でやり取りする。

「でも、今日カップルが成立した人に悪いんじゃない?」と聞くと、
「別にそういうルールがあるわけじゃないし、あの人とはまだお付き合いしてるわけでもないし。」
「それに、またお話したいなって思ったから…。迷惑ですか?」
「迷惑だなんてとんでもない。すごく嬉しいけど、ちょっと気になっただけ。」
「だったら、気にしないで下さいね。もちろんあの男の人とちゃんとお付き合いするってことになったら話は別ですけどネ」と言って彼女は笑った。

本当に可愛い笑顔だ
茶店を出て、僕は駅に向かうと言うと、彼女は「ごちそうさまでした。私はチョットお買いものして帰ります」とのこと。
「なんだ、ヒマならやっぱ誘えばよかった…」とちょっぴり後悔しつつ、今さら「じゃあ、どっか一緒に行きませんか?」って言うのもどうかと思い、手を振って別れる。
この辺がビミョウなトコなんだよね

きっと同じシチュエーションを他人から聞かされたら「ばっかじゃねぇーの。そんなの誘われるのを待ってるに決まってんじゃん!」と罵声を浴びせただろうね。他人事なら何とでも言えるけど、いざ自分のこととなるとダメですね…。

いつでもOKなんで、メール下さいネ

と言って彼女は駅とは反対方向に歩いて行った。
彼女の後姿を眺めていたんだけど、一瞬にして人ごみの中に隠れちゃった(笑)
家に帰るまで、ずっと頭の中は童顔美少女ちゃんのことでいっぱいだった。でも、彼女は一応カップル成立した相手がいるんだし、横からちょっかい出すのもね…。ようやく家にたどり着いて着替えるとポケットからアプローチカードが出てきた。

そう、「超」がつくぽっちゃりさんからのアプローチカード。メッセージ欄にはメアド…。迷うことなくゴミ箱へ。

ゴメンナサイ…。