もう一軒行かない?

お待たせしました!(誰も待ってないと思うけど…。)
今回はいつまで続く有頂天の続きです。

それでは、どうぞ!


「気が合う」とか「相性がいい」っていう言葉を聞くとも多いけど、僕と美穂さんの関係は正にそんな感じ。僕の勝手な思い込みかもしれないけれど、彼女自身からも「気が合いますね」って言葉が何度か聞かれたから、本当にそうなんだろうって感じるね。

ほんの数時間前の婚活パーティーで会ったばかりなのにね。
軽く食事をしながら、僕はビール、そして彼女はカクテルを飲んでいた。「たしなむ程度ですよ」と言っていたけれど、やっぱり僕が予想した通りかなりお酒には強いタイプだね。きっと、飲み比べをしたら勝つ自信がない…。

顔色一つ変えず、呂律が回らなくなるようなこともなく、ずっと同じペースで美味しそうに飲んでるんだよね。注文した料理を一通り食べ終えた頃、彼女の方から「もう一軒行きませんか?」と言ってきた。ちょうど僕もこの後どうしようかと迷っていた時だったので、彼女からの誘いはとても嬉しかったなぁ。

「この近くに何度か友達と行ったことのあるワインバーがあるんですけど、ワインは嫌いですか?」
彼女が笑顔で聞いてきた

「ワインは大好物ですよ」と答えると、「じゃあ、決まりですね」と言って笑う。もうね、彼女の笑顔にメロメロですよ…。会計を済ませて外へ出ると、「こっちです」と言って僕の腕を引くと、そのまま僕の腕に彼女の手が絡んできたんです。進む方向を促しながら、すっごく自然な感じで腕を組んできた彼女の行動に感心しつつ、久々にドキドキしちゃいました。

一度離婚をして以降、何度かの恋愛経験はあるけれど、こんなにドキドキしたことはなかったなぁと実感してました。
お酒のせいで頭がボーッとしてるのに、さらに顔が熱くなってきちゃいました。年甲斐もなく恥ずかしい限りです…。その時、ポケットの中で携帯のバイブが震えるのを感じたんだけど、確認することもなく彼女と腕を組んでの散歩を楽しんだ。

会ってからほんの数時間しか経っていないのに、ずいぶん長いこと付き合っているように感じるのがとっても不思議な感覚。彼女さえその気になってくれれば、本気で結婚を考えていきたいとその時は考えていた。彼女が紹介してくれるというワインバーは、さっきの店から歩いて10分くらいのところにあり、古い倉庫を改造したような雰囲気のお店だった。